EVE

おととうごき
夢十夜

ー第三弾ー

 「百年...待っていて下さい。きっと逢いにきますから。」 1908年に夏目漱石が執筆した『夢十夜』で、「第一夜」の女は男に、こう約束して死んで行く。いよいよ作品発表から百年となる2008年を控え、2007年6月、第4夜、8夜、10夜をとりあげ、『イヴーおととうごきの夢十夜』をシカゴLinks Hallにて上演した。演奏はコントラバスのジェイソン・レブキ、そしてエレクトロニクスと箏をブライアン・ラビッチが担当した。

 この第三弾では、 比喩的に示された物語の本質を原作から抽出し、普遍的なイメージとして表出した。ダンサー達は、無意識からたち顕われた象徴として、前作よりも、より抽象的な物腰で動き、 それぞれの場面ではゆっくりと、そして簡素な出来事が、重力が移行しうねるようなエネルギーを醸し出した。

川が流動するような命のエネルギー、未来を手渡された命、無意識を水底に置き去りにした自己を鏡が映しだす姿、崖っぷちに追いつめられた心境 が「おととうごき」 によって表現された。

自然の中での永遠の営みは続く。このシリーズは2008年6月『おととうごきの曼荼羅−夢十夜』で白い百合の開花を待つ。

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関連英文記事: Chremos, Asimina. "Ayako Kato Slows Down to Smell the Universe" May 31 - June 6, 2007

日本語訳:タイム・アウト・シカゴ「自然の美 スローになって宇宙を香る」 2007年5月31日ー6月6日号

Photo by Nadia Oussenko , copy right: Art Union 人間風景 2007

原作:夏目漱石
振付:加藤文子
音楽:ブライアン・ラビッチ(箏/エレクトロニクス)、ジェイソン・レブキ(ダブル・ベース)
照明:クリス・ウートン
衣装:サラ・ヘッジ
舞台美術:Art Union 人間風景、 Spareroom

出演:

サラ・トンプソン
アンジェラ・グローンルース
アリシア・スコット
サラ・ゴットリエブ
ナンシー・クレム
加藤文子

アーティスティック・プロダクション・マネージャー: オーロラ・タバー
宣伝美術: ジョナサン・クロフォード
切り絵デザイン: 加藤文子
ビデオ記録撮影: ジュリア・アントニック
写真記録撮影: ナディア・オーセンコ

2007年6月1日〜3日

シカゴ Links Hall, USA.

上演時間: 47分 

Copy Right: Art Union 人間風景 2007

助成: The Richard H. Driehaus Foundation
シカゴ市文化振興課 DanceBridge レジデンシープログラム